「写真の話」
2020/03/04
もうじき中学二年になる長男が、初めて小学校の校門をくぐった時のことを昨日のように覚えている。
担任の先生が素敵な先生だったから、下手糞な文章の手紙と写真をその学年の終わりに子供に持たせた。
「一年間ありがとうございました。毎日学校が楽しいとランドセルを背負う後姿に安心しています。」
そんな短い内容の手紙だったと思う、同封の写真は入学式も終わり、クラスの子供達が机の上にランドセルを置いて担任の先生に初めて「さようなら」を言った場面。
それから担任も変わり、赴任されて話す事もなくなった。
昨日その先生が亡くなった連絡を聞き、家内と息子が通夜へ行った。
「大勢の方が集まっていた。」と聞き、やはり素敵な先生だったのだと実感した。
「通夜には家族写真の隣にあの時の写真が置かれていた。」と家内から聞かされた時、目頭が熱くなった。