「カワセミを見た日」小江戸川越散歩75
自分が小学生の頃は世の中公害問題で、アニメや子供向けの映画にもよく公害問題が登場していた。
近所の川は臭く、家庭ごみをバケツからドサドサ捨てているなんて場面にも良く出くわしていた。
時々金魚が苦しそうに川を泳いでいると「川に魚がいるぞ」なんて珍しげに眺めていたりした事を覚えている。
だから旅行なんかで綺麗な川を見ると「上流で人間が水道の蛇口でもひねったのではないのかと」不思議な気持ちで眺めたものだ。
なので川沿いの貧乏臭い?光景を見るとシャッターを切りたくなる。
そんな事をしていたら、見知らぬご老人から声をかけられた。
「カワセミがいるよ。写してみれば?」
目を凝らすとそこには瑠璃色のカワセミがいた。
「撮らないの?」
「望遠持ってないですからね」
しばらく田谷堰からカワセミを眺めていると瑠璃色の羽を広げて飛び立って行った。
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